リヨン日記 2020.01.07
1日ジュネーブで時間が空いたのでちょっとソーセージ食べにフランスに行ってきました。
↑車窓から見たフランスの夜明け。
ジュネーブから電車で約2時間。昨日のうちに行きたかったステファンのかつてのホームリンクに行けたので、思い切ってフランス第2の街といわれるリヨンに足を延ばしてみました。
昔フランスに留学しようかなーと思ってた時に住もうと思ってた街だったんですよね。それなりに大きい街だけどパリより断然安いから。
それに、去年?の「旅するフランス語」(黒木華ちゃん編)の舞台がパリとリヨンだったので色々見てみたいものがありました。
まず、早朝に電車に乗って向かいます。
窓口で切符を買うために出発時間より30分ぐらいは前に駅に着いたんですけど、早朝の駅は何気に結構混んでて順番待ちとなりました。
やっと順番が来て往復チケットを買おうと思ったらシステムがダウンして買えない。
お姉さんも復旧するためにいろいろ手を尽くしてくれてたんだけど、出発時間が迫っていたためシステム直すのをあきらめて「行き切符は出たから帰りは向こうで買って!」と言われてチケット渡されました。
まだ出発時間までもうちょいあるけどなあ…と思ってホームに向かったらホームが見当たらない!
あれ!?と思ってあたりを見回してたらもう一人ホームを探しているみたいな人が。
その人が自動ドアを通って何かのスペースに向かおうとしてたのでついて行ってみました。
するとそこには5人ぐらいの明らかになんか見張りっぽい人たちが!パスポートコントロール!
そうか、一応陸続きとはいえほかの国に行くんだもんなぁ。そりゃ窓口のお姉さんも時間に余裕もって送り出してくれたのも納得。
パスポートを見せると、むしろ空港で最近聞かれないぐらい色々聞かれる。ジュネーブに住んでるのか、とかフランスへは何しに行くのか、とか。挙句の果てに、ドキッとすることを言われる。「ハンコないんだけど」
そうだった。日本の空港では顔認証システムになってるから出国するときにハンコが押されないんだった。
もちろんすぐにほかの人が何か説明して通してもらえたんだけど、「出国記録がない」とみなされると大変なことになるところだった。
顔認証システムは便利かもしれないけどハンコはやっぱり欲しいなぁ。
そんなわけで無事出国できてLyonに入ることができました。
↑リヨンの駅の入り口
リヨンの街は古いものと新しいもの、きれいなものと汚いものが混在している普通の人の普通に生活してる街。
駅前はむしろ東京とか…いや、新木場とかと変わらない?大きなショッピングモールがあって中に入ってるのは流行りのファッションが置いてある世界中にあるようなお店。
そこを超えると割と閑散としたオフィスとか普通のカフェとかがある道。建物はもちろん外国風だけど特に美しく装飾されているようなところではない。壁に落書きとかされてるし。
さらにそこを過ぎるとだんだん古い風?の建物が増えてきます。有名な銅像のある広場とか朝市なんかもちらほら出ていたりします。
」
朝ご飯を食べていなかった私はまずその朝市にふらふらと向かい、おいしそうなものを物色しました。
まず美食の街リヨンで最初に食べたものはじゃがいもとチーズの巻物。クレープほど薄くなくて、何ほど厚くない感じの生地にサイコロ型にカットされたじゃがいもととろけるチーズがまかれていて、それを熱いうちに食べます。中身炭水化物の肉まんに近い感覚。寒くてひもじい朝だったのでしみたわ~!
ご飯を食べて元気が出たのでまたひたすら歩いて散策。Wi-Fiがなくて手がかりがmaps meしかなかったので相当迷いながらですけど何とか最初の目的地を目指します。
ローヌ川のほとりに出ました!
↑パリの散歩道ではなくリヨンの散歩道。
目的地に向かう途中、ローヌ川とソーヌ川にはさまれた地区は多分高級エリアなのかな?銀座っぽいです。
↑パッサージュがある通らずにはいられない。
↑気になる小道
↑こんなところにいきなり立派な教会。サン・ニジエ教会。
そんな風に散策しながら目的地へ。
最初の目的地はここ!Fresque des Lyonnais!(リヨン人のフレスコ画)
ここはソーヌ川のほとりにある奥行きがあんまりないシンプルな建物なんだけど、ソーヌ川と反対のほうの壁一面にだまし絵で窓がたくさん書かれていてまるで大きなマンションみたいに見えます。
でも書かれているのは窓だけじゃなく、サンテグジュペリと星の王子さまだったり、映画を作ったリュミエール兄弟だったりリヨンを代表する有名人の姿が書かれていたりします。絵の中の他の人たちのことも正体を調べてみたいなぁ。
安野光雅先生の絵本で旅の絵本という大好きなシリーズがあるんですけど、それと似たような世界観。知的好奇心を超くすぐられる絵本なので子供たちに見せたい絵本No.1です。
そこからソーヌ川を渡って旧市街に向かいます。
ソーヌ川には車が通れる頑丈な橋と人が通るつり橋が交互ぐらいにかかっているみたいです。
ちょうどだまし絵の前にかかっていた橋がこのつり橋タイプ。鉄骨なんだけど、歩くとそれなりに揺れるんですよね。け、けっして私の体重のせいだけじゃないと思うよ!ほかの人が乗ったタイミングでも揺れたもん
橋を渡って旧市街に到着。古くてかわいい建物がたくさん!
旧市街で行きたかったのは「ミニチュア・映画博物館」どちらも大好きなものなので心躍ります。
博物館方向に向かってブラブラ街歩き。
途中お土産屋さんによってマグネットを物色。やっぱり星の王子さまの街!グッズもいっぱいあるし、もちろんマグネットもありました!
他にもいくつか秀逸なデザインのものがあってちょっと多く買いすぎてしまいました。
↑今回の度で買ったマグネットの数々。
↑ほかにもたくさん星の王子様グッズがありました。
いろんなチョコレートが売っているお菓子屋さんにも吸い込まれる。タブレットチョコが割引になってる!
味見でボンボンを食べさせてもらったんだけどこれがおいしかったのでここでお土産を買うこと決定。何種類かタブレットチョコを買いました。
しばらくするとなんだか怖めの人形が…。
こ!これは!「旅するフランス語」で見たリヨン伝統の人形劇、「ギニョール」!!!
見た目は怖いんだけど、とっても精巧な人形劇でまるで生きてるみたいなお芝居をするって言ってたから、そのお芝居が見たくてお店に入ったんですけどそこではお芝居はやっていませんでした。
その代わりギニョールミュージアムとしていろんな展示がされていました。うん、怖かったけど、
しかももちろん見に来てるのは私だけなので地下に展示してある数々の人形を見るのも私だけ…。中には等身大のものもあって、正直めちゃ怖かったです。
でもなんか不思議な魅力のギニョール。さっきマグネット買ったのに、追加でギニョールが書かれたマグネットも買ってしまいました。
ちょっと歩き疲れたので休憩がてらカフェへ。「朝食」と書いてあったので行ってみると「朝食セット」があるわけじゃなくて普通にメニュー選んで普通に食べる感じでした。朝食の意味は…。
リヨンの名物はソーセージ。シャウエッセンみたいな感じじゃなく、もっといろんなものが入ったぶっといのをカットしてお肉を食べる感じで食べるみたいです。(いや、原材料肉ですが)
カフェ店員のお兄さんのおすすめでもある今日の一皿をオーダー。マッシュポテト付きで赤ワインのソースがかかっていてめっちゃ美味!!!
しかしトイレ借りたんだけど、奥の厨房の前を通って地下に続く螺旋階段を下りた先にトイレが。ちょっと洞窟に入るみたいでドキドキ…。
セッティングされてなかったけど地下にもテーブルとかがあったから夜とか予約が入った時にはセッティングされるのかなぁ。
フランス語だけでどこまでいけるかチャレンジしてたんだけど、やっぱり途中英語も交えてチャンポンになってしまいました。お店で使うフランス語ぐらいはちゃんと言えるようになりたい…。
でも「美味しかったです。ありがとう」は「Perfect!」って言ってもらえたからよし!(設定ハードル低い)
そしていよいよミニチュア・映画博物館に到着!
1階でチケットを買って順路に沿って展示を見ます。受付にもめっちゃくちゃ精巧なミニチュアが展示してあってテンション上がるーーー!!!
ミニチュアの部屋は順路の8、9番目。最後の2部屋になります。
↑チケット売り場に展示してあるミニチュアだけでもものすごいクオリティ!期待大!
まず1~3ぐらいが映画「パフューム」のリアルなセットの展示。
このLyonの街で撮影された映画見たいです。残念ながら見てないんですよね~。
でも入った途端バラ?香水?の香りが。大量のバラ?から香水を抽出する装置のようなセットの部屋から始まりました。
順路を進んでいくと「子供はダメ!」みたいな注意書きが貼られた部屋が。覗いてみると多分死体?が転がっているセットでした。(子供、思いっきり見てたけど…)
え、もしかしてこの映画ってホラーなの?サスペンス?
階を上がっていくと普通の展示が。
でも普通なんだけどすべての展示が暗めで不気味に見えるのよね。
バットマンのスーツやウォンカのチョコ、また子供はダメ!のスペースにはターミネーター2の頭が割れたターミネーター、チャッキー(怖いほう)なんかがありました。
でも階が上がるにつれて人けがなくなっていって、展示室5の頃には私一人だけ…。しかも5はなんか怖そうなところが多い。
誰か来るまで待っていようと思ってバルコニーで待っているとどこからともなくトランペットの音色が。
You raise me upなど、知ってる曲が流れていて、眼下には子供たちが遊んでいて、なんか牧歌的な感じでした。展示は怖いけど。
しかし待てど暮らせど誰も来ない。さっきまでいた親子たちはどこに行った!?
怖そうな気配がむんむんする展示室6はパスして7に入ろうか…と思ったら7は座ってビデオを見る部屋。むしろ余計怖い!!!
…しょうがないから展示室6,7は飛ばしてミニチュアの部屋に向かいました。チキンな私を許して…。
↑途中の渡り廊下で待てど暮らせど誰も来ない…。
さて、ミニチュアの部屋です。建物の1階にあったミニチュアものものすごくクオリティが高かったのでこれは期待できるぞー!と意気込んで展示室の扉を開けました。
真っ暗。
いや、真っ暗な中、各小窓に展示物が置いてあって、そこにミニチュアに合わせた照明が内側からなされていました。
確かに見事!写真で撮ると実物と全く変わりなく見える!
でも怖い。
数多くあったミニチュア作品の中で特にお気に入りの3つをご紹介。
↑窓からのぞくレストラン。
↑美術館。
↑おそらく刑務所。
もし誰かが部屋にいてくれたら一つ一つじっくり何枚も写真撮って眺めたいんだけど、1階からずっと見続けていた映画の展示の恐怖が積もり積もっていて暗闇でじっとしていられませんでした。
見たい気持ちとのせめぎあいで、何とか全部の展示を見て一通り写真撮って大急ぎで部屋を出ました。もっと!細部が!見たかった!!!
特に上に上げた三点は細部も素晴らしいけど空間演出そのものが素晴らしい。ミニチュア作品はとかくミニチュアの小道具をたくさん使いがちだけど、ミニチュアの力を信じてそれを大胆に配置するところが素晴らしいです。
次リヨンに来ることがあったら絶対に誰かを誘って来ようと誓ったのでした。
↑こういう普通のパーツだけの展示もあります。
ミニチュア写真は多すぎて載せきらないのでインスタに上げたものを見てください。
https://www.instagram.com/p/B7CBwvqJ8He/?igshid=xuyd8yj9tw5z
↑入り口にはこんなすごい展示があったーーーー!!!!ペンギン男!!!!
まだまだ時間もあったし、「リヨンのおすすめ観光ルート」に載ってた場所に行ってみようと思いました。さっそくケーブルカー乗り場へGO。
↓このブログで紹介されていたルートでケーブルカーに乗ってフルヴィエール丘を目指そうと思ったのですが…。
https://www.ippo-san.com/entry/paris-lyon-trip-stay-the-night-before
ところがケーブルカーの切符を買うのに手間取っていたら往路のケーブルカーに乗り遅れたので復路から攻めていこうと切り替えました。
復路と書かれていた方には古代ローマ劇場があります。フランス最古の古代ローマ帝国の遺跡なんだそうな。
今でもオペラなんかで使われるみたいで、ちゃんと舞台がありました。この日は観光客なのかな?英語を話す若いギャルたちがチアリーディングの練習みたいなのしてました。
そこから往路に逆走しようとしたのですが、往路、復路、と指定されていた理由がわかりました。…坂道だから…。
古代ローマ劇場からフルヴィエールの丘に行く方向は結構急な上り坂。ツライ。
そんなこんなで坂道をえっちらおっちら歩いてたどり着いたフルヴィエールの丘。
ここからはリヨンの街を一望でき、またリヨンのシンボルにもなっているノートルダム大聖堂もあります。(パリのモンマルトルの丘とサクレクール寺院みたいなもの?)
そこからまたケーブルカーで旧市街へ。
さすがにちょっと一息つきたくなったのでカフェでお茶したりしました。
でもちょっと近代的なカフェに入っちゃったからもったいなかった。もっと古めかしいところに入ればよかったよ。
そろそろぶらぶらしながら駅の方に戻る時間になってきたのでまた徒歩で駅に向かいます。
行きとは違う道から帰りたいなと思っていたのに、来るときもぐるぐる回りながら来たから割とどこを通っても見覚えがあるところ…。
なぜそんなぐるぐる回ってきたかというと、Lyonの観光名所の広場を探していたからなんだけど、それっぽい標識はあるのに全然見つからなかったからでした。
しかし帰りにあっさり見つかりました。
ベルクール広場です。
ここの周りにいっぱい可愛いカフェやお土産屋さんなんかもあったのに、ついさっき行っちゃったよ!
↑この広場に季節(期間?)限定で設置されるという観覧車。
外国の観覧車ではわりとよく見かけることではあるけど、ここも割と観覧車の席がむき出しです。安全装置とかどうなってんの???
そんなこんなで丸一日リヨンの街を楽しみました。
割とこじんまりした街だし、新旧入り乱れていて住むのにはよさげだな~と思いました。パリよりずいぶん家賃も安いみたいだし。
スイスにも近いし、やっぱ住むならここだなと改めて思ったのでした(笑)
追記
帰りはパスポートコントロールはなく、あっさり帰ってこれました。なぜ行きだけ???